美食探偵 (講談社文庫)



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明治の美食

 2000年に出た単行本の文庫化。
 明治の美食小説『食道楽』(1903年?)で知られる村井弦斎を探偵役に据えた異色の時代ミステリ。5つの短篇が収められている。
 当時最新の美食の話が色々と出てきて面白い。牛肉とかアイスクリームとかが、珍奇なもの・流行りものとして広まっていくさまが想像力豊かに再現されている。いかにももっともらしい描き方で感心させられた。
 明治の元勲のからむ事件とか、実話に基づくロマンスも挿入され、読んで楽しい一冊に仕上がっていると思う。
 ミステリとしては他愛もない。
意外な展開と料理の話を賞味あれ

周知のごとく、推理小説には、歴史上の人物が探偵役となる型があります。著名なものには、シオドー・マシスン『名探偵群像』、森鴎外が探偵となる海渡英祐『伯林一八八八』、石川啄木が探偵である伊井圭『啄木鳥探偵処』等等。
この『美食探偵』も、実在した小説家、新聞記者村井弦斎が探偵となっています。弦斎は料理小説『食道楽』(最近岩波文庫に入りました)という、明治のベストセラーの作者として知られています。『美食探偵』の中でも『食道楽』の執筆や食通ぶりが描かれています。その他、大隈重信、伊藤博文、松本順など歴史上の人物も重要な役目を持って登場しています。
ただ、謎解きを味わう本格物というわけではなく、意外な展開と人物描写を楽しむ、という趣向です。

技ありの一冊

前から村井弦斎という人物には感心があった。明治時代の作家で、『食道楽』で一世を風靡した男だ。ところでこの小説のいいところは、この村井氏が探偵となって事件を解決するというところだろう。鎌倉にあるホテルに下り立つと事件の始まりである。食と明治文化と旅行。あきさせない楽しい設定で、歴史的な事実も織り交ぜつつ展開するあたりには力量を感じる。お薦めの一冊です。



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